介護職の魅力にも目を向けよう!

辛いといわれる介護の現場でも、働く魅力はある。むろん、それぞれの職員によっても異なるが、介護サービスを必要とする高齢者の多くは、何かしらの身体に不自由な部分を抱えていたり、加齢によって日々の生活に不安を抱えている人が少なくない。

例えば、車椅子生活を余儀なくされている人であれば、ベッドや椅子から車椅子への移乗が一人では困難で、誰かの助けを必要としていることがある。また、病気を抱えている一人暮らしの高齢者は、もしものときに頼れる家族がそばにいないと不安だろう。そのため、そんな高齢者に寄り添って、必要なサポートをする介護職は、「人の役に立っている」というやりがいを感じられるようだ。しかも、時には仕事を通して、利用者に患者の言葉を伝えられることもあるので、それが仕事へのモチベーションになっている人もいる。このような魅力は、介護職ならではのものだろう。

また、介護施設で生活する高齢者の中には、誰でも当たり前にできることでも、スムーズにできないことが多い人もいる。例えば、着替えやトイレ、入浴などの基本的なことにも介助が必要な人もいるし、認知症で処方された薬を、毎回必要な量だけきちんと服薬できない人もいる。したがって、介護職が身体介助や服薬の手助けを行わなければならないが、その経験が自分の親を介護するときに役立つことも少なくない。高齢化が進む日本において、介護は他人事ではない問題なのだ。

このほかにも、介護職にはメリットがあるので、少しでも介護の仕事に関心がある人は、ぜひデメリットだけでなく、メリットにも注目してほしい。そうすることが、介護への理解にもつながるのだ。